パンを手で捏ねるのって大変ですよね?
時間もかかって、キッチンも粉だらけになったことありませんか?
パン作り初心者の方の場合、手ごねの大変さでパン作りを断念してしまう方も多いです。
そこで、本記事では、パン作りをもうちょっと楽にしたい方におすすめのキッチンエイドのニーダー付きハンドミキサーを活用したパン作りについて解説。
ハンドミキサーでおいしいパンを捏ねるコツ、注意点、使い方を詳しく説明しています!
パン作り初心者の方や、「卓上ミキサーがほしいけど、高くて買うのには勇気がいるなぁ」と思っている方はぜひ一読ください。
本記事は、このようなお悩みがある方向け:
- パンを捏ねるのが大変だから機械の力を借りたい
- でも、卓上ミキサーは高いので買おうか迷っている
- ニーダー付きハンドミキサーでパンが捏ねられるのか心配
実は、わたしもおうちでパン作りをするさいは、基本的にキッチンエイドのハンドミキサーを活用してみます。
捏ねる労力と時間が半減するので、とても重宝しています。ただ、使い方について注意点もあるので、本記事中でご説明しますね。
ちなみに、キッチンエイドの製パン機器は、プロも活用している超定番製品で使いやすさと品質はお墨付きです。ハンドミキサーは手の届く価格なので、卓上ミキサーにハードルを感じている方には取り入れやすいアイテムです。
まずはハンドミキサーを取り入れてみて、より本格的なパン作りをしたくなったら、卓上スタンドミキサーを購入するのが安心だと思います。ハンドミキサーは、お菓子作りや普段の料理にも使えるので、買って損することはないはず。
前置きがちょっと長くなりましたが、それでは早速みていきましょう!
【豆情報】
cotta(製菓製パンサイト)では、定期的にセールをしてるので、キッチンエイドはじめ様々なアイテムが正規HPやamazonよりも安く購入できる場合があるので要チェックです!
パン作りで使うアタッチメントは、”ドウフック”
キッチンエイドのハンドミキサーを買うと、本体、アタッチメント4種とアタッチメント用収納バッグがついてきます:
ハンドミキサーのアタッチメントは4種類。左から
①ドウフック(パン捏ね用)
②ブレンダー(スープやスムージー用)
③ホイッパー(泡立て用)
④ビーター(ケーキやクッキー生地など撹拌用)
パン捏ねには、こちらのドウフックを使います:
パン作りにおすすめな理由は3つ
パン作りをする上で、キッチンエイドのハンドミキサーがおすすめな理由は3つあります!
- 手捏ねの半分の時間でこねあがる
- 超低速で小麦粉が飛び散らない
- パワフルなのに静か、アパートでもOK
それぞれの理由について、詳しくみていきましょう!
手捏ねの半分の時間でこねあがる
シンプルな食パン生地だと、手捏ねで20~30分かかりますが、ハンドミキサーを使えば、半分の10分ほどでこねあがります。
図のように、通常の手ごねだと、2段階でこねていきます:
- 材料を混ぜて、10~15分ほど生地をこすりつけるように捏ねる
- まとまったらさらに10分ほど生地を面台にたたきつけながら捏ねる
ハンドミキサーを使うと、上記①の材料を均等にまぜて、こすりつける動作をわずか3分ほどで完了できます。
※②の生地をたたきながら捏ねる工程は、ハンドミキサーの回転する動作ではできないので、手でこねる必要があります。
ちなみに、生地を2段階でつくる理由ですが、
①生地をこすりつけることで、材料を均等にまぜて水分を粉に吸収させ(水和といいます)、②たたくことで、パンの骨格となるグルテンを生成します(グルテンはパンのもちもち、ふわふわ食感のもとです)。
この2つの動作はいい生地作りには欠かせません。
【補足】手ごね、ハンドミキサー、卓上ミキサーで生地の捏ね方を比較
補足情報になりますが、卓上ミキサー(スタンドミキサー)とハンドミキサーのどちらこ購入するか迷っている方向けに、それぞれの機械を使った時の生地の捏ね方の違いについて、ご説明します。
卓上(スタンド)ミキサーの場合、ボールが機械に固定されており、その中を1本のドウフックが1方向に回転します。
低速では、フックが生地をボールの側面にこすりつけながら混ぜていきます。
そして速度を上げると、フックにからまった生地がフックの遠心力でボールの側面にたたきつけられます(手ごねでいうところの、叩き捏ねの動きです)。
この叩きつけるという動きによって、グルテンが生成され、よく伸びて弾力もある生地になります。
※参考:卓上スタンドミキサー:
そのため、卓上ミキサーを使う場合、基本的に手で捏ねる必要はありません。(ただ、均等に材料が混ざり、生地がこねられるように途中でボールの底をカードでかいたり、フックの上に上がった生地を下ろすということは必要です)
なので、図にまとめるとこんな感じになります:
捏ねる段階 | ★ハンドミキサー | 手捏ね | 卓上ミキサー |
①材料を均等にまぜて、こすりつけながら捏ねる | 速度1&2 | 面台にこすりつけながら捏ねていく | 低速 |
②生地のたたき捏ね | 手ごねで対応 | 面台にたたきつけながら捏ねていく | 中速か高速 |
超低速で小麦粉が飛び散らない
キッチンエイドのハンドミキサーは、なんと9段階でスピードが調整できます。ただパン捏ねに関しては、速度1と2で十分です。
そして、このハンドミキサーの最大の特徴は、速度1の「超低速」です。他社のハンドミキサーにも低速モードがありますが、キッチンエイドの「超低速」が一番やさしいです。
このように、動きが静かなので捏ね始めでも小麦粉が舞ったり、水が飛び散る心配がありません(ホイップクリームもぴちぴち飛び散りません)。粉と材料をしっかりまぜ合わせることができます。
パワフルなのに静か、アパートでも
他のサイトのレビューや口コミでも多いですが、パワー全開でも音がとにかく静かです。
あえて例えるなら、カフェの雑音程度の音量でしょうか。
なので、パンに限らずホイップクリームやメレンゲ作りでガンガン使ってもOKです。アパート暮らしの方や、ご家族がいる方でも心おきなく回せます。
【簡単】ハンドミキサーでパンを捏ねる方法&コツ
使い方は簡単、ニーダーのアタッチメントを取り付けて、スイッチONするだけです。
それではパン捏ねの手順、コツや注意点を詳しく見ていきましょう!
■ 使う速度について
使うスピードは基本的に速度1と2で合計3~5分程度でOKです。それ以上の速度でまわすと生地がオーバーミキシング(過剰に捏ねられた)状態になり、ダレてしまいます。
■ 具体的な手順
- 粉類(小麦粉、塩、砂糖、パン酵母)はミキシング直前によく混ぜ、真ん中に土手を作って液分を投入する。(仕込み量:粉500g)
- 速度1で材料を均等にまぜあわせます。40秒程でこんなにまとまります↓全体が混ざるまで2~3分まわす。
★ポイント① ミキサーの位置を変えてまんべんなく混ぜる
★ポイント② 最初は底の粉がのこりやすいので、カードで底をかいてすべての材料を混ぜる。
バターなど油脂をいれる場合は、2分まわし生地が一塊になったら投入する↓
油脂をいれない生地の場合はさらに1分まわす。 - 生地がまとまって底からはがれ始めたら、速度2で30秒~1分まわす。ここでまわしすぎると生地だダレるのでNG。
【生地がもりっとしてくる↓】
下写真のように、生地がまとまりフックの上のほうに上がってくるようになったらOK↓
【この時点では、表面がまだざらついている↓】 - 作業台に出して、手で叩きながら捏ねていく(生地に応じて5分~10分ほど)。表面がつるんとしてまとまったらOK
ちなみにこちらの生地はこのような仕上がりになりました↓

どんなレシピでもハンドミキサーで作れる?
もちろん作れます。食パンや菓子パンであれば、上記のように速度1と2で3~4分捏ねればOKです。
重要なのは、生地がどのような状態になったら捏ねあがり終了かをみきわめることです。これは手ごねでも、ミキサーでもニーダーでも同じですね。

☞ハンドミキサーを使ったレシピ集:黒ごまきな粉揚げパン
ふんわりさっくり♪オレンジチョコトーネ
レーズンシュガーバタートップ
手間いらず、お手入れ方法
使い終わった後は、アタッチメントを取り外して、洗うだけでOK。しっかり乾かしたら、付属の収納バッグにしまって、お片付け終了。
値段は15,000円~でコスパがいい
パン捏ねに使えるキッチンエイドハンドミキサーは15,000~17,000円ほど。
一見ハンドミキサーとしては、割高?と感じるかもしれませんが、安価なハンドミキサーでは基本的にパン捏ねに必須のドウフックがなく、パワーも不足しているので、パン作りができないのです。
キッチンエイドのハンドミキサーは、どちらのスペックも兼ね備えているので、総合的に考えるとコスパがいいと言えます。アタッチメントも多いので、普段の料理にも使えますしね。
ちなみに、よくキッチンエイドのニーダー付きハンドミキサーと類似商品として比較される、クイジナート(Cuisinart)製のハンドミキサーもほぼ同じ値段ですが、スピードの調整は5段階のみです(キッチンエイドは9段階)。

【注意!】普通の安いハンドミキサーでは、パンは捏ねられない!
通常のホイッパーやビーター機能のみのハンドミキサーの相場は、3,000円~10,000円ですが、パン捏ねに使える”ドウフック”が付いていない場合がほとんどなので、購入のさいは注意してください!
低価格帯の一般的なハンドミキサーの注意点:
- ニーダーが付いてないので、そもそもパンを捏ねられない。
- パワーが弱いので、パン生地のような重たい生地作りには向かない。故障してしまう。
卓上ミキサーは安くても5万円~
パン捏ねができる”ドウフック”付のハンドミキサーは、やや高いと感じているあなたへ。
他のパン捏ね系の機械と比べたら、価格は断然低いです。
例えばパン作りをしてる人なら一度は憧れるスタンドミキサーだと、小さい4.8Lサイズ※のものでも、安くて5万~13万円します。中古でもほとんど安くなりません。日本ニーダーのパン捏ね器もやはり5万円はします。
※ 4.8Lサイズで、生地量およそ1,000gまで仕込めます(粉量で500gほど)。
もちろん、スタンドミキサーのほうがパン捏ねのスペック的には高いです。プロも現場で少量の生地を仕込むのに使ったりします。
また、卓上ミキサーは付属のボールが固定され、その中で勝手に機械が捏ねるので、捏ねる時間さえ気を付ければ、ほぼ放置でもしっかりとした生地ができます。
フックの回転の仕方も、業務用の縦型ミキサーと同じなので、グルテンが生成された生地を作れます。難点は値段と大きさと重さですが、本当にパンが好きなら買って損はないです。スペックはプロお墨付きです。
(参考までに↓)
なので、スタンドミキサーが欲しいけど、予算的にきびしい人は、ハンドミキサーを落としどころにするのも、ありです。
ハンドミキサーは、普通のホイッパーやビーターも使えるので、おうち時間にダルゴナコーヒーや、メレンゲパンケーキを作ったり、活用方法はいろいろあります。
使い方の注意点:いい生地作りには手ごねもちょっと必要
前章にて少しお話ししましたが、ハンドミキサーは材料の撹拌は得意ですが、手捏ねでいう「叩きながら捏ねてグルテンを作っていく」動きはできません。
そのため、生地はまとまりますが、グルテンの生成が不完全なので表面がこのようにざらつきます↓
そのため、手で叩き捏ねするのは必須です。
生地の量や配合によって5分~10分で表面がつるんとします。

その他おすすめポイント3つ
その他のおすすめポイントは3つです。些細なことですが、意外と使い勝手に影響するので、ご紹介します:
- カラーバリエーションは、キャンディーアップル、ホワイト、ブラックの3つ
- コードがじゃまにならない
- コンパクトで軽い、収納に困らない
カラーは3種類
せっかく買うなら、色にもこだわりたいものですよね。キッチンエイドのハンドミキサーのカラーバリエーションは、
①かわいいキャンディーアップル
②定番のホワイト
③スタイリッシュなブラック
の3種類あります。
① キャンディーアップル
② ホワイト
③ ブラック
コードがじゃまにならない
ハンドミキサーを使うとコードが作業のじゃまになることありませんか?
こちらのハンドミキサーはこのようにコードの向きを左右に固定できるので、コードをじゃまにならない所に逃がすことができます。
ちゃんと「カチッ」と固定されるので、コードがボールに入ってしまうこともありません。
コンパクトで軽い、収納に困らない
本体のサイズが、幅8cm ×高さ16.4cm ×奥行19cm とコンパクト。
重さも1.1 Kgと軽く、収納場所に困りません。小さいキッチンでもシンク下や引き出し、棚の小さいスペースに保管できます。
引き出しにもスリムに収まります。
専用の収納バッグがついているので、アタッチメントも清潔に収納できます。
ちなみに、スタンドミキサーの場合、小さいものでも幅28.6cm×奥行き36.9cm×高さ42cmです。重さは、13 kg。購入する場合は、キッチン内のコンセントがある場所に、スタンドミキサーの定位置を作る必要があります。
ハンドミキサーなら、1人暮らしやキッチンが狭い、収納が少ない、という方でも導入しやすいアイテムです!
まとめ:焼きたてパンを気軽に楽しみたい方にぴったり
キッチンエイドのニーダー付きハンドミキサーについて、パン捏ねに焦点をあてて解説しました。
パン捏ねの時間はおよそ半分以下になるので、時短で疲れず簡単にパンが捏ねられます。ただ、ハンドミキサーで混ぜた後、手で少し捏ねる必要があるので、手捏ねの補助として活用するのが正解です。
全部手捏ねをするよりは労力を使わず、時短でなめらかな生地ができるので、もっと気軽にパン作りが楽しめるようになります。簡単だからパンのレパートリーも増えますよね。
焼きたての食パン、ロールパン、クリームパン、バゲット等など、おうちで気軽にパンを楽しみたい!という方にはぴったりです。
いつでもおうちで、焼きたてパンが食べられる生活、いいですよね ?
焼きたてに勝るパンはありません!
本記事が少しでもあなたのパン生活のお役にたてたらうれしいです!それでは今日もパン作りたのしんでください:)
★ お役立ち記事
下記に、パン作りの工程やコツをかみ砕いて解説した記事と、かんたんなレシピのリンクを記載したので、こちらもぜひ参考にしてください:)


