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イラストで図解!パンのパンチ(ガス抜き)のやり方と効果とは?タイミングや発酵への影響も解説

パンのレシピを見ると「パンチ」や「ガス抜き」という工程が出てきますが、その効果や意味についてはよく分からず、とりあえずパンチをしているという方、多いと思います。

もし、パンを作っていて

  • 膨らみが悪い、
  • 発酵がいまいち、
  • パンのキメが粗い、

などというお悩みがあったら、パンチが一因かもしれないので要チェックです。

パン屋さんでは、パン生地にあわせてパンチの有無、タイミングや強さを調整することで、生地の発酵や焼き上がりのパンの膨らみやボリューム感を調整します。

もちろん、パンチで劇的にパンの焼き上がりが変わるという訳ではないですが、パン作りは工程の積み重ねなので、パンチって地味だけど、実は大事な工程なのです

本記事では、パン屋で働いていた経験をもとにパンチの意味、やり方、タイミングについて1つずつ解説しています。

おうちで手ごねでもより膨らみやすいパンを作る上でぜひ押さえておきたい工程です。

パンチを理解し、おうちでふっくらパンが焼けるよう活用していきましょう。

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目次

そもそもパンチって何?ガス抜きって何?

レシピによってパンチやガス抜と表記が分かれますが、基本的に同じ意味です。

パンチとは、1次発酵の途中に入る工程のことです。

一次発酵で膨らんだ生地のガスを一度抜いて、生地をたたんだり張らせたりすることで、パン酵母の発酵を促し、グルテン結合を強化します。

ちょっとわかりにくいので、かみ砕いて説明していきますね。

パンチのタイミングは1次発酵の途中

まずは、パンの作り方の全体像を見ていきましょう。

下図のように、1次発酵の途中にパンチを入れます。

パンチの回数やタイミングは後ほど解説しますが、1回~3回など生地によって様々です。

では、なぜ1次発酵で膨らみかけている生地のガスを1度抜いてしまうのか?

ちょっと不思議ですよね。

理由を理解するためには、生地内でなにが起きているかを把握することが必要です。

なので、まず発酵について少しおさらいします。

まずは、パンの発酵について簡単におさらい

パン生地を捏ねているとき、生地の中では下記の2つのことが同時進行で起きています。

  1. グルテンの生成
  2. パン酵母の発酵活動

グルテンは、小麦粉のたんぱく質と水が捏ねられることで生成される、パンの骨格のことで、網目状の構造をしています。

詳細は割愛しますが、グルテン=風船をイメージするとわかりやすいと思います。

それと同時に、パン酵母は生地内のでんぷん(小麦由来)や砂糖(ショ糖)をエサにして、発酵活動をはじめます。

発酵活動では、炭酸ガスとアルコールが生成され、炭酸ガスはグルテンの網目(風船)の中にたまっていくことで、生地が膨らみます。

発酵の仕組みを踏まえたうえで、パンチの意味について見ていきましょう。

パンチの意味は3つ

生地中の空気を入れ替えることで、パン酵母の発酵を促す

パン酵母は、酸素があるときは呼吸をし、酸素がないとアルコール発酵をします。

そしてパン酵母は、呼吸をしているときはアルコール発酵時よりも、二酸化炭素ガスを3倍も多く排出するといわれています。

逆に生地内に二酸化炭素がたくさんあると、呼吸で膨らむことができません。なので、1次発酵の途中でパンチをします。

そうすることで、生地内の二酸化炭素を一回抜き、パン酵母にフレッシュな酸素を供給でき、パン酵母の発酵を促すことができます。

生地内に二酸化炭素が多く、パン酵母が呼吸できなくなるとアルコール発酵に切り替わります。

アルコール発酵では、パン酵母は糖分をエネルギー源としアルコールと炭酸ガスを生成することで生命維持をします。

アルコール発酵では、芳醇な香りの元となるアルコールが生成されるので、パンのうまみや風味が増します。

なので、風味が薄くてもふっくらさせたいパン(例えばフィリングが主役の菓子パン等)の時は、パンチで酸素を取り入れ、パン生地の風味を優先させたいときは、アルコール発酵を取り入れるという使い分けができます。

生地の温度の均一化

外気に触れている生地の表面と生地の内部の温度には差があります。そして、この差は生地量が多いほど大きくなります。

パン酵母の発酵は温度によって左右されるため、生地の表面と内部の温度差をなくすことが重要です。パンチをすることで、外側と内側の生地を入れ替え、温度差を均等にすることができます。

発酵でゆるんだ生地に弾力を付与し、膨らみのあるパンにする

1次発酵中のグルテンの網目はパン酵母(イースト)の炭酸ガスによって、引きのばされた状態にあります(下図1)。

パンチをすることで、グルテンに保持されていたガスが一度抜けるため、グルテンの網目同士が複雑に絡まり合います(上図2)。

絡まることで、グルテンの結合が強化されます。イメージとしては、からまった毛糸のように、ひっぱってもちぎれたりほぐれにくい強固な構造になります。

強化されたグルテンの風船は、炭酸ガスをしっかり保持することができます。そのため、生地をオーブンに入れた時、パン生地内のガスが熱で膨張するのですが、この膨張(窯伸び)にあわせて、しなやかに伸びて膨らむことができます。

なので、焼き上がりのパンのボリュームが出やすくなります。

グルテン結合が弱いと、生地を焼いた時にグルテン膜がガスの膨張に耐えられず、膜が破れてしまい、パンが膨らまなかったり、大きな穴あきの原因になってしまいます。

イメージとしては、古くて伸びない風船に空気をいれるとすぐに破裂してしまうのと一緒です。

さらに、グルテンは絡まりあうことで、網目のひとつひとつが細かい均等な大きさになります(上図3)。そのため、焼き上がりのパンの内相もきめ細かくなります。

パンチのやり方

パンチの効果がわかったところで、具体的なやり方をみていきましょう。

下記は、食パンや菓子パンなどおうちでも作りやすい生地のパンチ方法です。

パンチの目安は生地によっても様々ですが、食パンや菓子パンの場合は、上記工程⑦で生地をしっかり張らせるのがポイントです。

生地の表面を触ったときに、跳ね返るような弾力を感じられれば大丈夫です。

パンチは、大きなガスだけ抜くイメージで行います。すべてのガスを抜ききる必要はありません。

不均一な大きいガスを抜いて、グルテンをからませて、小さい均等な気泡をたくさん作るイメージで行います。

パンチをするタイミング

あくまでも目安ですが、パンチを入れるタイミングのイメージとしては、1次発酵を60~90分とった後にパンチして、さらに30~60分1次発酵をさせ、次の工程(分割)に移行します。

例えば、60分発酵→パンチ→60分発酵→分割

あるいは、60分発酵→パンチ→30分発酵→分割

パンチをする目安としては、生地が2倍弱に膨らみ、フィンガーテストで生地に指を入れて指の跡が残ればパンチをします。

生地の状態に応じてパンチを工夫してみる

パンチの手順とタイミングをご紹介しましたが、パン生地によってタイミングや強度を変えることで、変化をつけることができます。

くちどけの良いパンにしたい場合はパンチを早めにする

例えば、菓子パンや食パンのように食べた時のくちどけを良くしたい場合、パンチを1次発酵の早い段階で入れることがあります。

パンの食感はグルテン膜の厚さと大きさで決まるので、グルテン膜が薄くて均等できめ細かいほど、パンのくちどけや舌ざわりがよくなります。

グルテン膜をより密にきめ細かくするためには、グルテンが炭酸ガスで引き伸ばされる前にパンチをしてグルテンを絡ませます。

そうすることで、より細かく均等なグルテン膜を作ることができるのです。

オーバーナイト法の生地は冷蔵する前にパンチする

オーバーナイト法とは、生地を一晩かけて冷蔵庫で低温で発酵させる製法です。

オーバーナイト法の場合、低温で12時間以上長い間発酵させるため、その間は生地内に炭酸ガスがどんどんたまっていきます。

なので、長時間発酵をする前にパンチで空気を入れ替えてあげることで、冷蔵中の発酵を促すことができます。

生地が横にダレやすい・捏ねが足りないと感じたらパンチを増やすorしっかり行う

パンチは、生地に弾力と上に伸びる力を付与することができます。

なので例えば、

手ごねで捏ねが足りないと感じたら、パンチの回数を1回から2回に増やしてみたり、パンチの時に生地をたたむ回数を増やしたり、最後強めに張らせてみたりすると(下図⑦)、生地の弾力が少し復活します。

また、

油脂や砂糖等の副材料が多い生地は、グルテンの結合を阻害してしまうため、手ごねするのが大変です。

グルテン結合ができずらいので、生地は上に膨らまず、横へダレてしまいがち。

このような場合は、生地をたたむ回数を増やすとグルテン結合が強化され、膨らみやすいパンにすることができます。ただこの場合も、油脂や砂糖の量によって違ってきます。

具体的には、上図⑥で3回ないし4回たたんだり、⑥の後にもう1回たたむなどすると、生地に弾力がでます。

パンチがいらない生地とは?

色々な例が考えられますが、例えば

  1. 1次発酵が60分と短い生地の場合は、パンチをせずに分割をします。

  2. ロールパンなど成形の時にくるくる巻いたり、生地に力をたくさん加えるパンを作る場合は、パンチを省略することがあります。

  3. 生地を捏ねすぎて弾力が強くなってしまった場合は、発酵時間を短縮してパンチを省略します。

まとめ

本記事では、地味だけど重要なパンチの意味や具体的なやり方、タイミング等を解説しました。

  • パンチは、生地の空気を入れ替え、生地の温度を均等にする効果があるので、パン酵母の発酵を促すことができる。

  • パンチで生地をたたんだり張らせたり、物理的な力を加えることで、グルテン結合を強化し、生地に弾力を付与することができる。

    これにより、生地が上に伸びやすくなり、焼き上がりのパンのボリュームも出やすくなる。

  • パンチのタイミング、強さ、回数を調整することで、焼き上がりのパンの膨らみをある程度コントロールできる。

パン作りは最初の捏ねる段階が重要ですが、もしうまく捏ねられなくてもパンチの回数を増やしたり、減らしたりすることで、生地の弾力や伸びをコントロールできるので、覚えておいて損はありません。

パンチを変えただけで劇的に焼き上がりや食感が変わる訳ではありません。でも、1つ1つの工程で自分が作りたいパンに近づけるにはどうしたらよいのかを考えながら作るのが重要です。

ぜひ、うまく日々のパン作りに取り入れていただけたらと思います。

それでは、今日もパン作り楽しんでください:)

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