ここ数年、「高級生食パン」がブームですね。しっとりソフトで、とろける口どけが特徴です。でも、それ故に困ったことがあります:
- 1斤で売られているので、自分でスライスしないといけない。
- やわらかいので、きれいに切るのが難しい。
800円、1,000円、1,200円と通常よりも奮発したからには、見た目も美しくリッチな気分で食べたいですよね。
でも、いざ慎重にスライスしてみると、断面がボロボロ、厚さが均等でない、パンがつぶれてしまった…という経験ありませんか?
実は、パン切り包丁の使い方が間違っているという方が意外と多いのです。
本記事では、意外と知らないパン切包丁の使い方・扱い方・きれいに切るコツをお伝えします。
また、どうしても切るのが苦手という方向けに、便利なアイテムも後半でご紹介してるので、ぜひ参考にしてくださいね。

普段は多少スライスが雑でもいいけど、見た目も大事にしたい時もありますよね。
ひと手間加えると、そのぶん不思議とおいしく感じるものです。ぜひコツをマスターしていきましょう:)
【道具】パン切り包丁は、長いものがよい
パン切り包丁、波刃、ブレッドナイフは、刃の長いものを選ぶと、切りやすいです。
食パンはサイズが大きいので、刃が一辺よりも長いものを選びます。最近では、Amazonなどのネットで500円程度でも手に入りますが、安価なものは刃の長さが短いものが多いので、要注意。食パンを切ることを想定すると、刃は20cm以上がぶなんです(価格は大体1,000円~)。(参考:使いやすいパン切り包丁はこちらから)
【準備】パンは必ず冷ましてから切る
はやる気持ちをおさえて、完全に冷めるまで待ちます。
高級生食パンは、当日焼きたてで提供されていることが多いです。よく「まだ温かいので、封を開けておきます」とご案内されますよね。
パンが冷めていないうちは、まだ内部に温かい空気と湿度がある状態です。なので、刃がきれいに生地に入らず、断面がぼろぼろになってしまいます。高級生食パンは、通常の食パンよりも柔らかいので、つぶれの原因にもなります。切れたとしても、刃のギザギザ跡がのこってしまいます。

パンがまだ”ぬるい”状態でかぶりつきたい場合は別として、きれいにスライスしたいのであれば、冷めるまで待ちましょう。
【実践】スライスの仕方とポイント
今回は、高級生食パンのスライスということで、贅沢切りの2.5cm(ちなみに一般的な5枚切り食パンの厚さは2.4cm)にカットしていきます!手順は次の通りです:
- 耳を切る
- 好きな厚さに切る
- 耳を切る
スライスするときは、下記の3つのポイントを意識します:
★必ずおさえるべきポイント3つ
- ①目線は常に上と後ろを意識
カットするときの目線って意識してますか?
カットするとき、このような景色・目線で切っていると、厚さの不均等の原因になります。
なぜなら、この目線だと、パンの後ろ側にまっすぐ刃が入っているのかが確認できないから。
なので、目線は必ず「鳥の目」でスタート。
そして、切っていく途中で2回ほど後ろと正面のようすも見てあげましょう。
勢いではなく、慎重さが重要です!
【うしろの景色】
【正面の景色】 - ②ナイフは、大きく動かす。小刻みはNG
小刻みにうごかすと、右写真のように、パンの断面にギザギザした跡がのこりやすくなります。左写真は、ナイフの柄から刃先手前まで、大きく動かしてスライスした場合。ぜんぜん違いますよね、
ポイントは、最初は大きく引き、次に大きく押すことです。そして、引き押しの往復が少ないほうが、断面がきれいになります。 - ③力は入れず、ナイフの重みで切る
かなり重要なポイントです。これをやっていない方が一番多いと思います。
もし、パンを切るときに力で切っているのであれば、ちょっと力を抜いてみてください。
意外と刃の重みだけで切れるものです。
特に食パンはやわらかいので、ぐいぐい力を入れる必要はありません。利き手で力まず、大きく動かしながら切り、もう片方の手はやさしく添えるだけ。
ただ、最後だけ、耳があるので、そこはちゃんと切ってくださいね。切ったつもりでも、下写真のように切れてないことが多いです。
★ちなみに、ハード系の硬いパンも、最初のあたまとおしりの皮の部分をスライスするときは、ちょっと力が必要だけど、身・クラムの部分は刃の力でスッときれちゃいます。
上記ポイントがわかったところで、いよいよ実践!
角食・切込み入り食パンの場合
- パンをまな板の上におく(今回は切り込み入りの食パンをカット)
- 右耳を約1.5cmにうすく切っていく。
★目線はこのように、常に真上から
★向こう側のようすも見つつ、耳がペロンと倒れないように、手で添える - 定規で2.5cmはかり、パンの両角に刃でうすく印をつける。
★ナイフの背をつかって、定規はまっすぐにセット
★2.5cmでうっすら印をつける
★下の角にも同じように印をつける - 印にあわせて、ナイフを直線にスタンバイ
- ナイフを大きく引いて切っていく。
そのまま切り進めていきます。 - さいごは、パンを倒してカット。
最後のはしっこの耳を切り落とすときは、パンを倒します。下写真のように、ちょっと斜めにおくと切りやすいです。
水平にしてもポイントは一緒で、全体の切り具合がみえるよう、目線はよこから
これで完成!
山型の場合
山形の場合でも、手順は基本的にいっしょです。違いは、パンを横に倒してスライスするという点だけです。
山の部分は切りづらく、また刃がすべってしまいます。なので、横に倒して、平らな面をうえにしてスライスすると、安全にきれいに仕上がります。
パン切り包丁はギザギザしていて、非常に切れ味がよいので、くれぐれも気を付けてくださいね!
ぶきっちょさんのための、便利アイテム
それでも「やっぱり、きれいにスライスする自信がない」という方向けにおすすめなのが、ブレッドガイドとパンスライサー。均等な厚さに切るアシストをしてくれます。特に人気のアイテムを2つ紹介します:
ブレッドガイド
cottaで人気、パンをセットしメモリに沿って切るだけのお手軽アイテムです。
厚さの目安メモリは、5枚/6枚/8枚/12枚切りとあるので、トーストからサンドイッチまで自由自在にスライスできます。サイズもMとLの2種類あるので、大きい山型でもスライスできます。応用がすごい効いて便利です。
■お値段:1,353円(税込)

パンスライサー
こちらは、横向きに置くタイプのもの。ベーグルや食事ロール、コッぺなどサンドイッチ用のスライスにも使えます。
■お値段:2,389円(税込)

まとめ
本記事では、高級生食パンをきれいにスライスする方法とポイントをお伝えしました。力まず、大きく、鳥の目でカットするのがポイント。どうしても自信がない方は、上記のような便利アイテムを使うのもいいですね。
ちょっと、ひと手間・ひと真心こめて、ぜひ高級食パンをよりリッチな気分で堪能してくださいませ!
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