オーバーナイト法でつくる白いクリームパンのレシピです。
オーバーナイト法とは、生地を一晩かけて冷蔵でじっくり発酵させて作る製法のことです。
食感がふわもちになり、しっとりしたパンが焼けます。
お子さんでも食べやすい、小さいサイズのまんまるクリームパンです。
中はクリームぎっしり。
親戚のこどもちゃんの誕生日のために考えたレシピなので、見ためも味もやさしく仕上げました。

オーバーナイト法は味・食感・時短という点でメリットが多いので、多くのパン屋さんで取り入れられている製法です。
普通のパン生地と、一晩冷蔵して作るオーバーナイトのパン生地では取り扱い方が違ってくるので、そこの詳細についても、レシピで細かく解説しています。
初見でも初心者でも迷わず作れます!
それでは、さっそく作っていきましょう!
💡インスタ(@yumika_bread)でもパン情報を発信してます!フォローおねがいします 🙂
パンの特徴
- 一晩低温でじっくり発酵させた生地は水分がしみわたり、ふわもちです。
- 捏ねるのが苦手な方でも安心。まとまりやすい生地です。
- 小さくて皮までやわらかくて食べやすい、こども向けのパンです
- 白いのでデコレーションが映えます。
材料
- 焼き上がり:直径7~8㎝×8個
- カロリー:1個あたり約150kcal
- 作業時間目安:
1日目1時間30分~
2日目3時間~※季節による - 道具:量り、ボウル、カード、タッパー、霧吹き、あんベラ(あれば温度計)
- 本レシピ製作日の気象条件等:8月 🌡31℃ 💧50% 晴れ
- 捏ね上げ温度:26℃
◆パン生地の材料
材料 | 分量(g) | BP(%)※ |
---|---|---|
強力粉 | 130 | 100 |
牛乳 | 100 | 77 |
イースト※※ | 0.7 | 0.5 |
塩 | 2.5 | 1.9 |
グラニュー糖 | 13 | 10 |
バター | 7 | 5 |
総重量: | 253g |
※※イーストは、インスタントドライイーストを使用しました。
◆カスタードクリームの材料
材料 | 分量(g) |
---|---|
牛乳 | 150 |
バニラ・バニラエッセンス | 1滴 |
卵黄(卵1個分) | 27 |
強力粉 | 10 |
グラニュー糖 | 30 |
バター | 8 |
総量: | 225g |
【参考】今回使用した材料はこちらです。
作り方
作り方の全体像です。1日目に捏ねて、2日目に成形して焼きます。
それでは、作り方の詳細を見ていきましょう!
1日目:生地を捏ねる→まとまればOK
① 強力粉と人肌にした牛乳をボールに入れ、カードでさっくり混ぜたら生地を20分やすませる(オートリーズと言います)
パンの骨格となるグルテンは、休ませているときにも形成されるので、手ごねをする前にオートリーズ(粉と液分を混ぜて20分休ませる時間)を取ると生地がまとまりやすくなる。
20分経つと、生地はこのように伸びるようになります。
② 生地を作業台の上に出し、イーストを加え、台にこすりつけながら馴染むように1分ほど捏ねます。イーストがダマにならないように注意します。
③ 塩と砂糖を加え、練るように2分程捏ねます。
④ バターを加え練るように捏ねます
⑤ なじんだら、生地を10分たたき捏ねします。
生地を高い位置まで持ち上げ、台に叩きつけます。叩きつけた生地は1回たたみ、また高い位置まで持ち上げて叩きながら捏ねます。
表面がなめらかになったらOKです。
■ グルテンチェックについて
1日で生地を捏ねて焼き上げるストレート法では、グルテン膜がうすくなるまで(生地が薄くのびるまで)捏ねます。
オーバーナイト法では一晩冷蔵している間にグルテンがつながり、翌朝にはよく伸びる生地になるので、手で捏ねる場合は表面がつるんとするまで捏ねれば大丈夫です。
※ただし、しっかり捏ねたほうがよりキメの細かいふっくらしたパンになるので、パン屋ではオーバーナイト法でもしっかり捏ねます。
1次発酵中にカスタードクリームを炊く
カスタードクリームの作り方は、写真付きで手順をまとめた下記記事をみてくださいね!
カスタードクリームは前日に炊いて、しっかり冷やすことで翌日クリームパンの成形がやりやすくなります。
1次発酵後はパンチをして冷蔵発酵させる
⑥ 捏ねあがった生地は、タッパーに入れて1時間、常温で発酵を取ります。
⑦ 1次発酵後、下写真の手順に沿ってパンチします。
<左の生地1/3を中心へたたむ>
※カードを使っても、手を使ってもOK
<右の生地1/3を中心へたたむ>
<手前の生地1/3を中心へたたむ>
<もう1回奥へたたんで、きゅっと張らせる>
しっかりラップをし、野菜室で一晩発酵させます。
■オーバーナイト法のパンチについて
パンチは、1次発酵中の生地のガスを抜いたり、生地を畳んだりする工程です。
1次発酵を終えた生地の中には炭酸ガスがたくさん入っているので、そのガスを1回抜いて、新しい酸素を入れてあげることで、発酵を活性化できます。
また、生地をたたんで張らせることで、生地に弾力が出て膨らみやすいパンになります。
オーバーナイト法のメリットや注意点などの詳細は下記リンクを参考にしてくださいね!
2日目:分割と復温
⑧ 翌朝生地を冷蔵庫から出します。
粉を多めに振った作業台へ生地を出し、大きいガスを抜きます
⑨ 生地を30gに分割し、そのまま20~30分生地の温度をもどします。これを復温といいます。
オーバーナイトの生地は、復温と言って生地を常温に戻す工程を入れます。
復温の時間を短縮するため、このレシピでは冷蔵から生地を出した後すぐに分割します。
生地は大きい塊よりも、小分けにしたほうが、温度がもどりやすいからです。
触ってみて生地の芯がやわらかくなっていれば復温終了です。(温度計がある方は、生地の中心温度が15℃以上になればOKです)
⑩ 復温が終了したら、生地のガスを抜いて軽くまるめます。
ベンチタイム
ベンチタイムは15分~です。
成形
⑩ 生地のガスを抜き、めんぼうで丸い形に伸ばします
⑪ あんベラを使ってカスタードクリームを包あんします。
包あんのやり方については、こちらの基本の成形手順を解説した記事にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
【手は猫の手の形をキープします】
【くぼみにクリーム25gを詰める】
【あんベラでクリームを包んでいく】
【指で生地を手繰り寄せ、だんだんとじ目を小さくしていく】
【とじ目はしっかり閉じる】
おしりをしっかり閉じることで、焼成時のクリーム漏れを防げます。
【丸めて形を整える】
⑫ クッキングシートののせ、最終発酵させます。
発酵中に生地の表面が乾燥したら霧吹きで保湿します
2次発酵(最終発酵)
⑬ オーブンの発酵機能(30℃)を利用する場合は60~90分発酵させ、常温で発酵させる場合は90~120分発酵させます。
<発酵後の生地>
発酵終了の目安は、指で生地を押したら指の跡がのこる程度。ふわっとした感触になります。
※発酵終了にあわせてオーブンは180℃に予熱します。
焼成【アルミホイルを使って白焼きにする】
⑭ 生地に霧吹きをし、160℃で10分で焼き、生地全体にアルミホイルをかぶせて、さらに8分~焼きます。
生地の膨張が終了し、焼き色が付く前にアルミホイルをかぶせることで、白焼きにできます。
生地を2回転で焼く場合は、2回目のほうが焼き色が早く付くので、アルミホイルをかぶせるタイミングを調整してください。
⑮ 焼き上がったら、天板を台などの上にどんどんと叩いてショックを与えてから、風通しのよいところで冷まします。

焼きたてのパンはショックを与えることで、パン生地が凹んだり、表面にしわができるのを防げます
⑯ 冷めたら、デコペンなどで顔をかけば完成!

保存方法
翌日までは常温、それ以降は冷蔵庫で保存してください。
冷蔵庫に入れた場合は、食べる前に少しレンチンすると、焼き立ての食感に戻ります。
カスタードクリームを使用しているので、なるべく当日中か翌日中に召し上がってください。
ふわもち食感のやさしいクリームパン
一晩じっくり発酵させるので、ふわもち食感です。パクパク食べられます。
小さいサイズなので、小さいお子さんでも食べやすく、デコペンで顔を書いているので、見ても楽しいパンです。
白焼きするのでやわらかく、ほんのりミルクの甘さがある生地なので、そのまま白い食事ロールや食パンにするのもおすすめです。ぜひ、めしあがれ!
コメントお待ちしてます!